日本の伝統的なお祭りでは必ずと言っていいほど登場する神輿や山車。
英語では何と表現するのでしょうか?
また海外には、この神輿や山車が登場するお祭りはあるのでしょうか?
今回はそのあたりを分かりやすく紹介してみようと思います。
Contents
神輿や山車を英語で言うと?
ではまず、英語表現について紹介します。
神輿の英語表現
その①「Mikoshi」
出典:歴史の 浪漫街道
神輿は日本のお祭りの伝統的な担ぎものなので、そのまま「Mikoshi」と呼ぶこともあるようです。
「sumo(相撲)」、「judo(柔道)」、「karate(空手)」と同じような感じですね。
その②「portable shrine」
「Mikoshi」と発音しても、外国人に説明する際、結局のところ「Mikoshiとは」という説明をする必要があります。
そこで、神輿をよりイメージしやすい英語として「portable shrine」という表現があります。
単語の意味としては
Portable:持ち運びできる
Shrine:神社、聖地
なので、直訳すると「持ち運びできる神社(聖地)」ということになります。
なるほど、確かに神輿は神社のミニチュア版のような形をしており、持ち運べますね。
神社を「持ち運ぶ」と聞くと、日本人の感覚ではちょっと違和感があるというか、神様に失礼な印象を受けますが、この英訳は意外と本質を捉えているかもしれません。
普段、神様は神社に祀られていますが、お祭りの際は、神社を模した形状の神輿にお乗りになり、お祓いや福を振りまく意味を込めて、神社周辺の町中を回られます。
つまり規模は小さいながらも、神様がお乗りになった神社が移動してきたという、日本人としても、普段あまり考えないような解釈にも結びつきます。(「神輿・山車・屋台の違い」参照)
でも、このように直接的な表現で聞くと、日本人としてもイメージしやすいのではないでしょうか。
次は「山車」の英語表現です。
山車の英語表現「Festival car」
山車は英語で「Festival car」と表現します。
Festival:お祭り
Car:車
なので、直訳すると「お祭りの車」ということになります。
出典:岡崎市HP
そもそも山車とは、頂部が山のように盛り上がった形状で、最下部には車輪が付いており、お祭りの際には人が引いて(曳いて)移動するものです。
同じく、車輪のついた引き物には、頂部に神社を模した形状のものが乗っている「屋台」があります。
Festival carとは、山車・屋台を総称して、「お祭りで引く、車輪のついたもの」を指しています。
(山車は、地域によっては、「山」、「曳山(ひきやま)」、「舁き山(かきやま)」、「山鉾(やまほこ)」、「山笠(やまかさ)」、「地車(だんじり)」、「祭車(さいしゃ)」、「御車(おくるま)」、「太鼓台(たいこだい)」とも呼ばれますが、全て英訳すると「Festival car」です)
このあたりは、「神輿・山車・屋台の違いを世界一分かりやすく解説してみました」に詳しく書いていますので、興味があれば覗いてみて下さい。
海外の宗教行事に登場する神輿・山車
日本の伝統的な祭事で登場する神輿や山車ですが、実は海外の宗教行事でも登場します。
代表的なものをいくつか紹介したいと思います。
キリストの復活祭
毎年春頃に行われるキリストの復活祭で、「イースター」、「セマナサンタ」、「パスクワ」など、色々な呼び方がありますが、世界各地で神輿や山車が登場します。
↓グアテマラのセマナサンタで登場する神輿です。
出典:!MATSUMOO!
↓コスタリカのイースターで登場する、キリスト像の乗った山車です。
↓マドリッドのセマナサンタで登場する山車です
↓フィレンツェのパスクワで登場する山車です。中から火花が出ます。
出典:4travel.jp
因みに
これらの神輿は、「聖地(日本で言うと神社)」自体を模したものではないので、英語で「portable shrine」とは言わず、現地の言葉で「キリスト像」とか「マリア像」を表す別の言い方で表現されるのではないかと思います。
インドのラタジャトラ
出典:ウィキペディア
インドでは毎年6月~7月に、ヒンドゥー教の祭礼であるラタジャトラが行われます。
この祭礼では、高さ20メートルを超える山車が何台も登場します。
最大で、高さ29メートル、重さ300トン以上の山車もあるそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、神輿や山車の英語表現、海外の神輿や山車をまとめてみました。
世界各地にも神様をお祀りするための、神輿や山車があるのですね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。